セールス・イネーブルメント(Sales Enablement)。この言葉の「Enablement」は、「enable(~を可能にする)」という意味を持ち、営業組織が継続的に成果を上げるための人材育成と改善に向けた取り組みを指します。この概念は新しいものではないため、なぜ今、このことを話題にするのかと疑問に思う方もいるかもしれません。それには、従来の営業教育との明確な違いがあります。
営業人材の育成には、商品や顧客に対する知識、営業プロセス、アプローチのスキルなど、多岐にわたる要素が必要です。集合研修やOJT(On the Job Training)は、これらのスキルを向上させる一般的な方法ですが、完璧ではありません。下図をご覧ください。
従来の営業育成とセールス・イネーブルメントの違い
通常、「ソリューション営業講座」などの集合研修では、誰でも新しい知識を習得できます。しかし、それはあくまで一般論であり、現場で即座に役立つとは限りません。
一方、OJTの効果は指導者によって大きく異なり、一貫性や品質を保つのが難しいのが現実です。「Aさんのもとで営業を学び、それが一生の財産になった」というケースもあれば、「Aさんにはできても、自分には再現できない」といった状況もよく発生します。
セールス・イネーブルメントは、こうした課題を解決するためのアプローチです。ハイパフォーマーの暗黙知を誰もが活用できるようにすることで、営業の成果を再現性のあるものにしていきます。
Service
SFアールは、
リクルート他強い営業組織が持つ
ノウハウを根付かせる
セールス・イネーブルメントの専門パートナーです
I
ヨミ会とは、自走型営業を育成するオンラインサービス
ヨミ会とは、1on1またはチームで行うセッション形式の営業支援です。
見込み数字や商談のネック、活動の質・量を多角的に分析することで、思考の客観性を高め、合理的な行動を促していきます。(「ヨミ」とは、契約確度・金額・時期・次の展開などを“読む”ことを意味します。)
1.(SFAや表計算で表現された)ヨミ表 を参照しながら
ヨミ表
2.数字と商談を多面的にみるフィードバックセッションを行い
3.次の一手の解像度を高めます
II
ヨミの共通言語化
最初に、個人の主観が入りにくい共通の基準を設定し、それに基づいて見込み管理の環境を整備します。
1.移行判定基準
顧客の検討状況を基準に確度を設定し、組織内で共有します。お客さまの視点を基準に可視化することが重要です。
2.ヨミ表(表計算、SFA/CRMで表現)
ヨミ表とは、見込み管理だけでなく、予算達成や行動計画のシミュレーションも行えるツールです。確度・金額・時期を定期的に更新することで、目標までの不足金額を明確化し、日々の活動意欲を高めることに役立ちます。既存SFA/CRMの活用、新規導入、表計算での運用も可能です。
III
思考と行動を促すヨミ会
商談状況を客観的に読み、合理的に行動するためのフィードバックセッションを行います。
メンバーはあらかじめ自分の仮説(自説)を用意し、フィードバック側はその真意を把握することから、問題の特定と解決を進めていきます。
1.各メンバーがヨミを用意
・商談確度、金額、時期、目標までの残数字(ヨミ表)
・商談状況、商談ネック、次はこうしたい(専用シート、口頭)
2.コンサルタント、マネージャー他による壁打ち
・オンライン形式の1on1またはチームで
・通常週1回、1回約30分×メンバー人数分行います
「ヨミの根拠は?」「刺さり方、浅くない?」
「意図はお客さんにちゃんと伝わってる?」
「キーマンの近くに反対者がいる?」
「競合を排除する展開に持ち込むには?」
「上司へのアプローチはできない?」
「受注金額は増額できない?」
「残数字を埋める有効訪問数は」など
3.ネクストアクションの確定
・高い品質と解像度の行動
・仕事の優先順位
・目標達成までの行動量
営業マネジメントの向上
・マネジメントサイクル
・高精度のヨミ表
・本質的な部下支援
その他
①メンバーへのコーチング
・オンボーディング
・個別商談の戦術、提案作成
・実戦営業、架電のチェック(同行)
②営業マネージャーへのコーチング
・ヨミ会運営のコーチング
・部下へのフィードバック
・マネジメントのレビュー
ヨミ会の効果
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ビフォー |
アフター |
| 営業マネージャー |
「あれやったか!これ終わったのか!」 工数投下マネジメント |
内発的動機で部下を動かす 自律支援マネジメント |
| 営業メンバー |
依頼や命令を受けて動く 指示待ち型営業 |
目標に向かって自分で考え動く 自走型営業 |
| 見込数字の管理 |
主観と願望が加わって 変動する集計 |
共通基準とファクトベースの ブレない集計 |
SNSマーケティング・営業マネージャー
自分も数字を持つプレイングマネージャーなので、効率的に部下の管理をする必要がありました。ある部下は、月初の見込み数字が月末には「謎の消失」を繰り返すタイプでしたが、行動ベースのチェックは時間的に無理でした。ただ、ヨミの根拠や裏付けとなるファクトを押さえられると、工数を抑えてもマネジメントの精度は上げられると感じています。
化学メーカー・営業3年目
以前は訪問数やサンプル出荷数といったKPIだけ見ていて、“ザル営業”と言われてました。行動量はもちろん大事ですが、次の一手を効果的に打てるようになると、受注単価も売上も伸ばせると実感します。
よくある質問
Q1. ヨミ会に最低契約期間はありますか?
→ いいえ、ございません。
Q2. 営業スキルの低い社員がいますが、その強化もお願いできますか?
→ ヨミ会に加えて、スキル強化セッションを実施します。アポスクリプトの作成、前後の準備・振り返り、実践練習、オンラインでの同行営業なども可能です。
Q3. ヨミ会やスキル強化セッションの頻度は変更できますか?相談したいのですが。
→ はい。ご状況やご予算に合わせて最適なプランをご提案します。ご発注前も含め、NDA(秘密保持契約)を締結した上でのご相談も可能です。
Q4. 営業数字は表計算で管理しています。IT面のサポートもお願いできますか?
→ はい。貴社に合ったSFA/CRMのクラウド化支援、要件整理、運用マニュアル作成などもお手伝いします。クラウド化は必須ではなく、表計算を活用したヨミ会の実施も可能です。